令和6年2月初旬
木星、土星など惑星の観望を日々していましたが少々マンネリ化の気配がでてきていました。
一般的にはこのあたりで望遠鏡が部屋の隅に置かれるようになることが多いとよく聞きます。
2月というと冬の代表的な星座、オリオンがあります。オリオンは市街地でもしっかり確認できる星座で馴染みがありますが、なかでもオリオン星雲は星に興味がない人でも聞いたことのある言葉です。
私もマニアからは程遠いレベルで星雲がどういったものかもよくわかっていなかったのですが、せっかく天体望遠鏡を持っているのだからオリオン星雲を観てみようという気持ちに変化していきました。せっかく購入した望遠鏡、もっと活用したいと思ったのでしょう。
ネットでオリオン星雲の位置を確認してピントを合わせてみるのですが、観えているのかどうか実のところあやふやです。家内にもこれがオリオン星雲だと説明するのですが、気を遣ってか「へ~~」とだけ、気のない声に聞こえます。
実は二人とも観えていなかったのです。というより、きちんと写真でみるあのオリオン星雲の姿は確認できていなかったというのが正しいと思います。
「実は観えていないんだろうな~」ということを確信していたのですが、原因がわかりません。観ている方向が悪いのか、倍率が足らないのか?全く見当がつかなかったのです。そんなところから新たな星雲観望の勉強が始まりました。
私が勉強させてもらったことをまとめると
(独断と偏見で、間違っている点も多いかと思います。そこはご了承ください)
オリオン星雲は肉眼でも確認できる代表的な星雲ですが、やはり市街地ではなかなか肉眼では厳しいですね。
パッとオリオン座を見た瞬間、三ツ星下あたりにモヤッとした白い影のようなものを感じる程度かと思います。
実は星雲は星のような輝きがありません。光をよく集める望遠鏡を通しても眼視(肉眼で接眼レンズを通して観ること)では写真で見るようには観えません。
次に、通常の望遠鏡で星雲を観てもその姿はまさに「白いもやっとした雲」程度で、写真で見るカラーのくっきりしたきれいな姿からは程遠いのものです。
さらに星雲や銀河の見た目の大きさ(実際の大きさではなく、我々が夜空に見た時のその大きさ。空に浮かぶ月を見た時の大きさと比較し例えることがよくあります)はまちまちで点ぐらいのものから月の数倍もあるものあります。
何億光年遥か彼方の銀河は点ぐらいのものでしょうし、地球から1300光年の距離にあるオリオン星雲は見かけの大きさが満月の5倍、250万光年先のアンドロメダ銀河も見かけの大きさは月の5倍だそうです。
月面を観るときは50倍程度で視野に丁度入りクレーターも観えますから、オリオン星雲やアンドロメダ銀河を観るときはもっと倍率下げて10倍程度でいいということになります。逆に倍率が高いと全体像が観えず何を観ているかわからくなります。
つまり、星雲、星団、銀河を観るときはその対象の見かけの大きさを確認する必要がでてきます。
いろいろ書いてきましたが、星雲や銀河を観るにはいろいろとハードルがあるようです。
天体望遠鏡で今まで通りの観かたをしてもうまくいかないということが少しずつわかってきました。
では、どのような方法があるのでしょうか?
そのお話はまた次回に。
それではまた。